国家公務員・地方公務員は安定した職業として人気であり、行政の一般職、警察などでは大卒(大学卒業の学歴)ではもちろんのこと高卒(高校卒業程度)からでも就職先として候補にすることができます。
しかし就職はできるとはいえ、それぞれの初任給の額は違い、その後の給料にも両者の差は出てきます。
一般的には大卒の方が給料は高く設定されているのが現状です。
今回の記事では、総務省が公開しているデータ表を参考にして高卒と大卒の給料の違いについて見比べて、どういった要因が両者の差として出てきているのかをご紹介していきたいと思います。
高卒・大卒別初任給について
ここでは高卒と大卒の初任給について比べていきます。
実際にまとめてみた図がこちらです。
区分 | 一般行政職(大卒) | 一般行政職(高卒) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
都道府県 | 183.554 | 149.603 | |||||||
指定都市 | 179.720 | 147.187 | |||||||
市 | 180.637 | 148.592 | |||||||
町村 | 178.312 | 147.011 | |||||||
特別区 | 182.700 | 146.100 | |||||||
国 | 178.200 | 146.100 |
比べてみると大卒と高卒の間で月額約3万円の差が出ることが分かりました。
やはり大卒の方が多く給料を貰うことが出来るようです。
職種別に比較をすると、都道府県が一番給料が高く、その次に特別区(東京都)となっています。
初任給からこれだけ違うとなると、今後の昇給時にも差が出てきそうです。
高卒と大卒の経験年数別の平均給料について
続いては高卒と大卒での平均給料を見ていきましょう。
公務員高卒の経験年数別の平均給料について
まずは高卒の年代別の平均月収がこちらです。
経験年数 | 月額給料 |
---|---|
1年未満 | 149,407 |
1年以上2年未満 | 153.868 |
2~3年 | 159.823 |
3~5年 | 170.731 |
5~7年 | 170.731 |
7~10年 | 204.549 |
10~15年 | 238.044 |
15~20年 | 280.374 |
20~25年 | 328.278 |
25~30年 | 358.923 |
30~35年 | 381.098 |
35年以上 | 399.611 |
データ参考元→総務省(調査結果の概要)
ボーナスを考慮すると年収で400万円近くにはなるんじゃないから。
公務員大卒の経験年数別の平均給料について
次に大卒の平均月収がこちらです。
経験年数 | 月額給料 |
---|---|
1年未満 | 182.490 |
1年以上2年未満 | 189.104 |
2~3年 | 196.240 |
3~5年 | 207.287 |
5~7年 | 222.680 |
7~10年 | 242.910 |
10~15年 | 279.334 |
15~20年 | 327.104 |
20~25年 | 366.672 |
25~30年 | 391.678 |
30~35年 | 413.722 |
35年以上 | 426.266 |
どうやら平均年収だけで見るとそこまで大きな差は内容に思えます。
しかし各年代別を見てみると20代で約2~3万円、50代になると約5~6万円の差が出てくるので、年を重ねれば重ねるほどボーナスも相まって給料に差がついてくることになります。
高卒と大卒の待遇の違いについて
高卒と大卒の間に給料の差が出ていることは様々な要因が考えられます。
まず1つ目は大卒は将来の管理職になることを想定して採用されているという点です。
一般的には大卒で公務員になった人達は「幹部候補生」の枠組みで採用されます。
ですので何年経っても役職につかない高卒とは違い、速いスピードで昇進して将来は役職がつきます。
給料表は大卒も高卒も同じなので、高卒でも昇進が早ければ大卒より役職が上になるというのは将来的にも考えられるし、普通にあります。
そして2つ目は昇給ベースが異なっているという点です。
高卒と大卒の幹部候補生とではそもそもの給与体系や昇給ベースが
異なっています。.
もちろん幹部候補生のほうが優遇されているので、昇給が早いため年次が上がれば上がるほど高卒との給料に差が出てきます。
高卒で長年働いていたとしても後から入ってきた大卒が数年で上司になってしまうということは、よくあるそうです。
公務員でも毎日の積み重ねで手軽にコツコツ収入が増やせる方法と資産運用について解説。知っていると知らないとでは将来的に大きな違いに!