公務員はメンタル不調(うつ病、精神疾患)などで休職(病気休暇含む)した場合に、ある一定期間に給料が支給されるなど、復帰に向けて手厚いプログラムが組まれています。
しかしながら通常休職後3年経過すると分限免職といって、勤務に不適格ということで、クビにできる制度(罷免)の仕組みがあります。
つまり仕事を辞めさせられるということになります。
私の知り合いの公務員は、休職した後に復帰したのですが、再発を繰り返して休職が通算3年経過する前に、自分で退職をした人もいます。
もはや自分の適正にあっていないと判断したと言うことでしょう。
この記事では、休職制度と職場からクビを切ることができる制度分限免職についてご紹介していきます。
分限は制度上、勤務が不適格な職員に課す処分のことね。
公務員の病気休暇・休職制度について
期間 | 給与 | ボーナス | |
---|---|---|---|
病気休暇 | 最大90日 | 100%支給 | ボーナス時期から過去半年間の勤務状況を基準に支給 |
休職 | 休職後1年間(病気休暇後の9ヶ月) | およそ80%支給 | |
休職後1年後~3年まで | 無給(傷病手当を申請できる) |
休職して90日間は病気休暇制度が適用され、給与は満額支給されます。
病気休暇の90日後は、休職という扱いになります。
休職中の給与支給は80%に減額されることになります。
休職という形をとると休み始めて一年までは給与がおよそ80%支給され休暇制度を上回ります。
ボーナスについては、支給時期から半年間さかのぼり、その勤務状況を基準に支給されます。(休職中に8割の支給を受けていたら、それがボーナスとして評価されます。)
休職期間が1年を超えた時点で無給(*制度上)になり、休職は3年間(病気休暇期間含む)認められていますが、それを超えると退職せざるをえなくなります。
休職期間1年後に無給になりますが傷病手当を請求することができ、最長1年6ヵ月の間給与の3分の2の割合で支給され、その後も傷病手当金附加金という形で6ヵ月間傷病手当と同様の割合で支給されます。
分限免職ではクビを切られることになる。
分限処分とは、一般職である日本の公務員で、勤務実績が良くない場合や、心身の故障のために、その職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合など、その職に必要な適格性を欠く場合、職の廃止などにより公務の効率性を保つことを目的として、その職員の意に反して行われる処分のこと。現行では疾病による休職と免職がある。ーウィキペディア
公務員は基本的にその職員の意思に反して免職(解雇)される事はなく身分が保障されています。
ですが休職が3年を超えてしまう場合等は職務不適格と判断され免職されます。
これを分限免職といい、公務の効率性を保つ名目で行われ、国家公務員ならば人事院規則、地方公務員は自治体の条例で定められています。
なお、この場合は懲戒解雇などと違って退職金は支給されます。
公務員の処罰では「懲戒」と「分限」に分かれています。
「懲戒」については飲酒運転など法律に違反をして受ける処罰のことです。よく「懲戒免職」などと言われます。
「分限」については仕事上不適格だと判断され処罰をされることになります。
公務員が休職後に辞めた体験談
私が以前いた職場では、約2年間休職した後自ら辞めた職員がいました。
彼は30代前半の職員でしたが、2年間の休職後、休みがちの状態で職場復帰をし、その後自ら辞表を出し辞めました。
とても真面目でいい職員だったのですが、真面目な性格のため本当に嫌なことを我慢したのでしょう。
その後その上司と離れた後もうつ病の影響もあって休みがちだったと聞きます。個人的に人に思いやりのある彼こそ上司に向いていると思っていました。
国民のために仕事するのに、その人たちが嫌々仕事するなんて結果残せるわけないじゃん。
はぁ〜
休職中はしっかりと自分の人生を見つめ直すことも大事
休職中の場合には自由な時間が与えられることになります。
ですが、その貴重な時間はしっかり自分の将来のために自己投資をすることがオススメです。
成功した人の本を読んだり、資産運用の勉強したり、その時に時間をかけたことは将来無駄にはならないと思っています。
まとめ
公務員は公務を行っていることもあり、3年以上のの長期の休職は認められず職務の効率性を保つためにも分限免職という規則があります。
退職する事を強制させられるという事は非情のように思えますがやむおえない事なのかもしれません。
しかし民間企業などは休職を認められるものの、休職期間の給与等の手当は支給されない場合が多いようです。
そう考えると公務員の休職の制度は恵まれていると言えるのではないのでしょうか。
うつ病などのメンタル面の不調は長期化する恐れもあります。
そういった事にならない為にも日頃から健康管理に気を配り、メンタル面などの不調を感じた時は重症化する前に医療機関を受診するなどの対処が必要です。